株式会社インターナレッジ・パートナーズ IKP税理士法人

2012/06/22 資生堂 アジア向け低価格化粧品 日本でも発売

現在、こちらのアーカイブ情報は過去の情報となっております。取扱いにはくれぐれもご注意ください。

今日は、日経朝刊9面の資生堂の記事からです。

 

【記事要約】


・資生堂は、21日中国などアジア・オセアニアの8カ国・地域で展開する中間所得層向け化粧品ブランド「Za(ジーエー)」を9月に日本で発売する。

・アジアで人気の高い低価格ブランドを導入し、低迷する国内化粧品事業をテコ入れする。販売拡大で原価率を下げ、収益性を高める狙いもある。

・「Za(ジーエー)」は資生堂の名を冠にしていない普及価格帯のブランドで、アジアで台頭する中間層向けに1997年に発売。重点的に販売促進する6つの「グローバルメガブランド」の1つに位置付けている。

・国内では、景気の低迷でも化粧品への支出は減らないとされてきたが、リーマンショック後は低価格品に顧客が流れる傾向にある。


 

最近は、1000円以下の低価格化粧品が好調といわれる化粧品市場。大ヒットしたロート製薬が展開する「肌研(ハダラボ)」などがその代表格ですね。

 

また、化粧品というと大手百貨店などでの販売のイメージ強かったですが、最近ではネット通販が浸透しており、大手化粧品会社もマーケティング戦略で無視できない存在となっていることでしょう。

さらに、ネット通販絡みだと最近では化粧品の口コミサイトの存在感も増しています。

口コミサイトを展開する、アイスタイルが今年新規株式上場を果たしたは記憶に新しいところです。

 

2012/03/09 新規株式公開会社 アイスタイル

化粧品大手5社のステータスを見てみます。 

 

(単位:百万円)

資生堂 花王 コーセー

ポーラ・オルビス

HD

ファンケル
証券番号 4911 4452

4922

4927

4921

直近売上高

682,385

1,216,095

166,508

166,657

88,165

直近営業利益

39,135

108,590

11,427

12,853

4,016

直近営業利益率(%) 5.73 8.92

6.86

7.71

4.55
直近経常利益

39,442

110,026

11,783

13,322

4,003

直近当期純利益

14,515

52,434

5,021

8,039

2,454

直近海外売上高比率(%)

42.91 26.29 12.72

10%未満のため

開示なし

10%未満のため

開示なし

通期個社財務情報

(当社DB)

資生堂_通期.pdf

 花王_通期.pdf

コーセー_通期.pdf

ポーラ・オルビスHD_通期.pdf

ファンケル_通期.pdf

通期比較財務情報

(当社DB)

化粧品大手5社_通期.pdf

四半期個社財務情報

(当社DB)

資生堂_四半期.pdf

花王_四半期.pdf

コーセー_四半期.pdf

ポーラ・オルビスHD_四半期.pdf

ファンケル_四半期.pdf

化粧品事業の属する

セグメント名

国内化粧品事業

グローバル事業

ビューティケア事業

化粧品事業

コスメタリー事業

ビューティケア事業

化粧品関連事業

化粧品事業の属する

直近セグメント売上高

677,807

537,937

165,050

154,878

45,824

化粧品事業の属する

直近セグメント営業利益

37,671

15,411

14,469

10,787 

4,685

化粧品事業の属する

直近セグメント営業利益率(%)

5.55

2.86

8.76

 6.96

10.22
化粧品ブランド クレ・ド・ポー ボーテ、マキアージュ、ウーノ、ツバキなど コフレドール、ケイト、ルナソル、ソフィーナ、キュレルなど コスメデコルテ、雪肌精、エスプリーク、アルビオン、アナスイなど

オルビス、BAなど

ファンケル

※ 直近期はポーラ・オルビスHDのみ平成23年12月期(有価証券報告書)数値、それ以外は平成24年3月期(決算短信)数値。

※ 海外売上高比率は、資生堂のみ平成23年3月データに基づく。

 

花王はどちらかといえばトイレタリー中心のイメージがありますが、2006年に産業再生機構の支援を受けた「カネボウ化粧品」の事業を引き継いでいるため、国内化粧品第2位に位置しています。 

 

コーセーの利益率の高さも目立ちますね。コーセーは高級化粧品に強いためでしょうか。

 

また、国内化粧品会社の中でも資生堂は海外売上高比率がダントツに高いですね。海外展開に積極的なのがわかります。

 

最後に資生堂のセグメント別業績を見てみます。

 

明らかに国内化粧品事業は縮小傾向です。

その打開策の一つが低価格化粧品なのでしょう。成長著しい低価格化粧品市場の成長を取り込む狙いですね。

 

ただし、低価格化粧品は、ブランドイメージを毀損するリスクを伴います。その対策なのか、今回の記事の「Za(ジーエー)」は資生堂の名を冠にしていません。

 

コーセーや資生堂は、化粧品専業のため、ブランドイメージは重要です。

今回投入する資生堂の低価格化粧品は、果たしてブランドイメージを損なわず、国内事業テコ入れの処方箋となるのでしょうか。

 

今後の動きに注目ですね。

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