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2012/02/10 ヤマダ電機、高利益率が強み

今日は、日経17面にヤマダ電機の記事が掲載されていたので、その話題から。

 

<2012年2月10日 日経朝刊17面記事の要約>


・家電メーカーが相次いで大幅赤字に陥る中、家電量販店最大手のヤマダ電機の収益が底堅い。

・9日に発表した2011年4月〜12月期連結決算は減収減益だが、家電エコポイント制度と地上デジタル放送への完全移行という特需の反動が背景。売上高1兆4309億円と前年同期で14%減、経常利益は9%減の992億円。

・12年3月期通期は6%減収へと下方修正しながら、経常利益は過去最高の1400億円を見込む従来予想を据え置いた。

・4〜12月期の売上高経常利益率は6.9%と前年同期に比べて0.3ポイント上昇。12年3月期通期でも6.9%と前期から0.5ポイント高まる見通し。

・高利益率の要因は、販売力。乱売はせず、ポイントと現金値引きのバランスを試行錯誤し、顧客に安さを感じてもらうノウハウの構築。

・もう1つが商品の調達力。家電メーカーにとっては、家電量販店の販売力で抱える在庫の解消などで収益を改善したいという意識が高い。「スケールメリットが大きいヤマダ電機は同業他社よりも有利な取引条件を引き出せるとみられる」(野村證券、池内アナリスト)。


<記事の要約はここまで>

◆家電量販店のステータス

家電量販店については、以前のBizBlogでも取り上げました。

以下のBizBlogをご参照ください。

 

2011/12/02 縮む家電量販 収益モデルの転換急務

【リソース】IKP BizBlog

ステータス表を転載すると以下のとおり。

 

会社名 ヤマダ電機 エディオン ケーズHD ヨドバシカメラ ビックカメラ

証券番号

9831 2730 8282 未上場 3048

売上

2,153,259 901,010 770,947 約700,500 612,114
経常利益

137,847

34,435

49,365 約61,000 22,329
経常利益率

6.40%

3.82%

6.40%

約8.7%

3.65%

店舗数

640店

1,130店

(直営 415店)

372店

(直営 363店)

21店

34店

店舗名

ヤマダ(LABIなど)、ダイクマ、マツヤデンキ、サトームセン

エイデン、デオデオ、ishimaru、ミドリ

K's

ヨドバシカメラ(マルチメディア館など)

ビックカメラ、ソフマップ、ベスト電機(持分法)

個別財務

ヤマダ電機年度

エディオン年度

ケーズHD年度

N/A

ビックカメラ年度

四半期 ヤマダ電機四半期 エディオン四半期 ケーズ四半期 N/A ビックカメラ四半期
4社比較

家電量販店大手比較(※ヨドバシカメラを除く)

 

これを見てもわかるように、ヤマダ電機は売上2兆円を超え、2位のエディオンで9000億円ですので、業界では1つ飛びぬけています。

 

ヤマダ電機の強みは規模的に大きいだけでなく、その高い利益率あることもわかります。

ただ、今日の日経の記事では触れられていませんが、前回のBizBlogの記事にもあるように、メーカ0-側の販売協力員の派遣といったメーカー側の負担をもってして、高利益率を確保できている可能性があるかもしれません。

◆ヤマダ電機の四半期決算状況

ヤマダ電機の平成24年3月期の第3四半期までの状況を示すと以下のとおりです。

 

第1四半期 第2四半期

第3四半期

(短信)

2011年3月期

業績予想 

売上高 477,629 987,075 1,430,902 2,020,000
営業利益 31,329 63,001 90,355 128,000
経常利益 33,420 69,199 99,204 140,000
当期純利益 20,562 4-,883 56,824 77,000
売上高進捗率 23.65% 48.87% 70.84%
売上高経常利益率 6.99% 7.01% 6.93% 6.93%

 

業績予想は、当初売上2,154,000百万円⇒2,020,000百万円へ減収させていますが、利益は据置です。

売上進捗率は70%程度で、それほど進捗率がいいような感じは受けません。

売上高経常利益率では、第3四半期までみても7%程度で推移しており、高い収益率であることがわかります。

 

なお、2012年3月期業績予想ベースでの各社の売上高経常利益率をみると以下のとおりです。

 

※ビックカメラは8月決算であり、予想は2012年8月期となっています。
 

前回BizBlogでも記載したとおり、内需が低迷していく中で、どのように家電量販店の地位をキープしていくのか、その重要性が増していくことは間違いありません。

ネットやテレビ通販なども一般的になっていく中で、店舗型で展開する意味を明確化することが重要であると思われます。

日経の記事では、ヤマダ電機の規模の経済による交渉力の高まりを指摘していました。

 

筆者個人としては、家電量販店の登場で販売構造が大きく変化し、その結果、製造側の産業構造が大きく変化し、その結果、製造側の産業で合併・再編が起き産業そのものの効率化が図られている過程にあるように思われます。

次は、製造側の産業構造が大きく変わり、パワーバランスが変わっていけば、また販売サイドの構造も大きく変わっていくのでしょう。

そのサイクルが想像以上に早いのも間違いなく、家電量販店としては次の一手を考えていく必要があろうかと思います。

 

電機各社の動向も注目ですが、販売各社も注目していきたいところですね。

以上

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