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2011/12/06 「ウェンディーズ」27日に再上陸にみるファストフード業界

ハンバーガーショップのウェンディーズが日本に再上陸するようです。今日は、ファストフードの話題から。

 

<2011年12月5日 ヤフーニュースより>


 宅配のドミノピザなどを手がける「ヒガ・インダストリーズ」(東京都港区)は5日、2009年末に日本から撤退した米ハンバーガーチェーン「ウェンディーズ」の“再上陸”1号店を、27日に東京・表参道にオープンすると発表した。今後5年で100店舗に拡大し、将来的には700店舗体制を目指す。

 1号店は東京メトロ表参道駅からすぐの、複合施設「表参道ヒルズ」の近くに27日正午、オープンする。店舗の延べ床面積は約300平方メートルで客席は78席。来年1月3日までの営業時間は午前9時〜午後9時で、4日以降は午前8時の開店になる。「ウェンディーズバーガー」や「チリ」「フロスティ」などの定番メニューに加え、日本オリジナル商品としてフォアグラテリーヌをのせたバーガー「フォアグラ・ロッシーニ」など特製バーガー4種もそろえる。
 ヒガは3月初旬、米ウェンディーズ・アービーズ・インターナショナルと資本業務提携で合意。直後に東日本大震災が起きたものの今後の復興が見込めるとして、4月に合弁会社「ウェンディーズ・ジャパン」を設立、日本再出店にこぎつけた。ヒガは1980年代、米宅配ピザチェーン「ドミノ・ピザ」とライセンス契約を結び、2010年に事業売却するまで日本市場に宅配ピザを広めた実績がある。ここで培った外食のノウハウを生かし、国内市場でシェアを伸ばしたい考えだ。
 ただ、ウェンディーズが09年末に撤退した背景には同業他社との競争激化がある。
 国内1号店は1980年、当時事業拡大を進めていたスーパーのダイエーが子会社を通じて銀座にオープン。首都圏などに出店を拡大していったが、経営危機に陥ったダイエーが子会社整理の一環として2002年、牛丼チェーン「すき家」を展開する外食大手のゼンショー(現ゼンショーホールディングス)に身売りした。
 経営を引き継いだのは『すき家』などを運営するゼンショーだが09年12月に「牛丼などに経営資源を集中させる」として、同月での契約切れを待って、全71店を一斉に閉鎖。日本から撤退した。08年度の営業利益は黒字だったものの売上高は01年度比約2割減で、当時業績を急伸してきた日本マクドナルドなどとの競争激化が要因とみられている。
 競争の厳しい国内外食市場への再参入でどこまでシェアを獲得できるか、宅配ピザ勝ち頭であるヒガの手腕が注目される。


<記事ここまで>

【リソース】http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111205-00000536-san-bus_all

 

筆者の周りでも、密かに人気のあったウェンディーズが日本に再上陸することになりました。

上記の記事にもあるように、ウェンディーズは「すき家」や「なか卯」を展開していたゼンショーが運営していましたが、2009年12月にフランチャイズ契約満了に伴い全71店を閉鎖し、ウェンディーズは日本から姿を消しました。

しかし、今年の3月には「ドミノ・ピザ」で日本に宅配ピザを展開していたヒガインダストリーが米国ウェンディーズと資本業務提携。東日本大震災で再上陸が一時危ぶまれたものの、今月の再上陸となりました。

 

記事の冒頭では、「宅配のドミノピザなどを手がける「ヒガ・インダストリーズ」」と記載されていますが、「手がけていた」というのが正確な表現でしょう。

記事の途中に少し記載されていますが、ヒガは昨年の2010年にドミノ・ピザの経営から離れています。

ヒガは本国ドミノピザのフランチャイザーとして日本で宅配ピザを拡大させた会社です。2006年にダスキンが宅配ビジネスの足掛かりとしてヒガ株を44%取得して経営に参入。最終的には、本国ドミノピザの筆頭株主であった米大手PEファンドのベインがドミノピザ買収を計画したこと、ダスキンが相乗効果の見込めない宅配ピザ事業から撤退すること等により、ダスキンがベインに保有株式を売却。ベインが他の株主からも株式を購入し、最終的にはドミノピザを完全子会社化するためにヒガから株式の全部を取得し、ヒガは日本におけるドミノピザから完全に撤退しています。

なお、ベインは、野村プリンシパルから「すかいらーく」を買ったのでも有名なPEファンドです。

 

◆ファストフード大手5社の比較

ファストフードの大手5社を比較すると次のとおりです。

マクドナルド ケンタッキー ロッテリア モスバーガー

ミスター

ドーナッツ

証券番号 2702 9873 未上場 8153

4665

(ダスキン)

売上高 323,799百万円 72,521百万円 未公開 59,355百万円 52,590百万円
営業利益 67,686百万円 7,493百万円 未公開 4,851百万円 4,120百万円
直近営業利益率 8.69% 10.33% 未公開 8.17% 7.83%

店舗数

3,302店

(うちFC1,985店)

1,150店 未公開

1,607店

(うち海外243店)

1,331店

直近財務情報

マクドナルド.pdf KFC.pdf 未上場 モスフード.pdf ダスキン.pdf

直近比較財務情報

ハンバーガ上場大手4社比較.pdf
その他の関連情報 米国マクドナルドのフランチャイズ。

ピザハットも経営(売上25,913百万円)。ピザハット店舗数は363店(うち、ピザハットナチュラル4店)。KFCは三菱商事子会社(66%)。

ロッテグループ。再成型ファンドのリヴァンプによる支援あり(現在は支援終了)。なお、リヴァンプとロッテは合弁でクリスピードーナッツの日本フランチャイジー。 その他飲食として、「ちりめん亭」を展開(売上3,303百万円)。ミスドと資本提携。 ダスキンが米国からフランチャイズ。日本でもFC展開が基本。モスバーガーと資本提携。

※ケンタッキーは、2011年有価証券報告書のセグメント情報よりKFCセグメント、モスバーガーは2011年3月期有価証券報告書のセグメント情報よりハンバーガー事業セグメント、ミスタードーナッツは2011年3月期有価証券報告書セグメント情報よりフードグループの売上高・営業利益を計上。

※ロッテリアは未上場企業であるため詳細情報は不明。

 

ファストフードの特徴は海外からのフランチャイズであるということでしょうか。マクドナルド、ケンタッキー、ミスタードーナッツは米国のフランチャイズ、ロッテリアは韓国資本のロッテグループの一員です。今回参入するウェンディーズも米国からのフランチャイズです。日本発祥はモスバーガーだけですね。

 

営業利益率をみると各社とも高い利益率をキープしています。

それでも、基本的にモスバーガー以外は他国からのフランチャイズなので、日本法人が海外進出することは基本的に許されません。日本全体の内需が低迷していくことが予想される中で、どのように売上を伸ばしていくのか各社とも知恵を絞らないといけません。

 

また、ハンバーガ系ファストフードは同業他社の動きだけでなく、「内食ブーム」や景気動向などに左右され、回転寿司やラーメンチェーン店といった類似外食企業との競争も激化しています。

最後に、ハンバーガ―チェーン大手のマクドナルド、牛丼の「すき家」を運営するゼンショー、ラーメンチェーン大手の王将フード、回転寿司の「かっぱ寿司」を運営するカッパクリエイト、居酒屋チェーンのワタミを比較すると次のとおりです。

 

<外食他業態の比較>

マクドナルド ゼンショー 王将フード カッパクリエイト

ワタミ

証券番号 2702 7550 9936 7421

7522

売上高 323,799百万円 370,769百万円 68,360百万円 92,258百万円 80,850百万円
営業利益 67,686百万円 17,660百万円 9,689百万円 4,637百万円 4,269百万円
営業利益率 8.69% 4.76% 14.17% 4.85% 5.28%
個別財務情報 マクドナルド.pdf ゼンショー.pdf 王将フード.pdf カッパクリエイト.pdf ワタミ.pdf
比較財務情報 外食上場企業5社比較.pdf
備考 マクドナルド すき家、なか卯、華屋与兵衛など  餃子の王将 かっぱ寿司

ワタミ、ゴハン、ワタミの介護(有料老人)

※ワタミは2011年3月期有価証券報告書セグメント情報「国内外食」より計上。

 

これをみると、王将フードの営業利益率が非常高いのがわかりますね。それでもラーメンチェーンでは、老舗の幸楽苑をはじめ、日高屋なども台頭しています。

今後も外食チェーンの激しい競争が予想されます。消費者ニーズを的確にとらえ、それぞれのブランディングをどのように確立できるかが勝負でしょう。

 

密かに人気の高かったウェンディーズ。フランチャイジーのヒガがどのような戦略をたてて勝負を挑んでくるか、楽しみですね。

以上

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