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2012/05/22 味の素 海外伸ばし、欧米大手追随

今日は、日経朝刊15面の味の素の特集から。

 

<2012年5月22日 日経朝刊15面 記事要約>


・味の素が資本効率向上に向け、事業の再構築を急いでいる。意識するのが営業利益率、自己資本利益率で10%を超え、効率性に勝るネスレ(スイス)など世界の競争相手。

・5月に入り子会社のカルピス売却、世界的に強みのある調味料やアミノ酸を活用した先端バイオ分野に経営資源を集中し、成長を加速する狙い。

・2013年3月期の連結純利益予想を上回る500億円の自社株買いを相次ぎ決めた。キャッシュの水準や成長兆使徒の見合いを考えながら、今後も機動的に実施していく。

・1200億円のカルピス売却資金の使途は、M&Aの成長投資に充てる。調味料のほか、先端バイオに関連した技術やブランドへの投資を想定。

・欧米勢に近い利益率をあげる海外は東南アジア、欧米など強い市場をさらに伸ばす。年内にミャンマーでの項ぞ湯を再稼働し、現地での事業を復活させる。

・5年〜10年先を見据えた仕込みも着実に進める。焦点はアフリカ。

・原材料価格に左右されない体質作りも収益力向上につなげる。


<要約記事はここまで>

 

以前よりBizBlogで取り上げている味の素についての話題です。

 

2012/05/09 アサヒ、カルピス買収 「定番」獲得へ1000億円

2011/11/18 味の素 南米全域に販売網 日本の調味料 海外進出加速

◆味の素 最近の業績

味の素の最近の業績は、以下のとおり安定しています。

 

※2012年3月期及び2013年3月期(予)は短信の数字。それ以外はIKP財務データベースより。

 

売上高は、1兆2000億円前後をはさんで推移しています。

 

利益水準と利益率の推移はいかのとおりです。

 

※2012年3月期及び2013年3月期(予)は短信の数字。それ以外はIKP財務データベース。

※自己資本当期純利益率は、「2013年3月期業績予想と今後の展望」より転記。

 

2009年3月期は、リーマンショックの年で最終赤字となっています。

営業利益率も3%台まで低下していますが、翌年からは回復し5%台まで戻っています。

現状は、6%台の営業利益率を達成しています。

ROEについても2009年3月期を底に回復・成長を遂げているのがよくわかります。

 

事業別、地域別のセグメント状況をみると以下のとおりです。

【リソース】2012年5月9日公表 「2013年3月期業績予想と今後の展望」p4

 

 

【リソース】決算短信より

 

これをみると、食品以外のセグメントで半分ほどの売上を上げていることがわかります。

食品事業以外ではバイオ事業が次の柱なので、日経の記事にもあるように、バイオ技術の発展は成長のための不可欠な要素と言えるでしょう。

海外売上比率では、約4割が日本以外となっており、海外展開が順調に進んでいるのがわかります。

ネスレやユニリーバといった世界の食品会社が世界展開に成功しているように、味の素も世界展開は成長のために必要なものでしょう。

◆味の素 今後の展開

2012年5月9日に行われた決算発表では、「2013年3月期業績予想と今後の展望」で、次のような展望を計画しています。

 

【リソース】2012年5月9日公表 「2013年3月期業績予想と今後の展望」p7

 

2016年度以降には、グローバル食品メーカートップ10を目指すようです。

ROEも10%、営業利益率も8%を目指しており、規模だけでなく高収益体制を構築することを計画となっています。

 

そのためには、海外展開を活発にすることは不可避ですが、既存マーケット以外にもアフリカ、南米といった新市場ゾーンでの開拓を目指す計画となっているようです。

【リソース】2012年5月9日公表 「2013年3月期業績予想と今後の展望」p16

 

 

食品事業を海外展開を中心に拡大していく一方で、日経記事にもあるように先端バイオ技術の開発による新規事業の拡大を計画しているようです。

東レと共同研究契約を締結している「ホワイトバイオ関連」の開発が公表資料では紹介されています。

これは、植物由来のナイロンの開発が行われているようです。

石油合成から植物発酵によるバイオ繊維の開発です。

 

 

最後に最近の株価推移をみてみましょう。

 

<2012年5月22日 3年週足チャート>

【リソース】SBI証券より

 

株価チャートでは業績が成長するのに合わせて、一段階上がっている感じですね。

 

日本を代表する味の素。

ネスレやユニリーバのように、世界の食品メーカーに負けない企業へと成長して欲しいですね。

以 上

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