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IFRSにおけるヘッジ会計(総論)

(平成23年5月16日現在)

4−1.IFRSにおけるヘッジ会計(総論)

 IFRSにおいても、日本基準と同様、ヘッジ会計の適用が認められています。ヘッジ会計は、ヘッジ対象とヘッジ手段の損益の認識時点がずれること、もしくは、損益の計上箇所がずれることによって、ヘッジ行為がうまく財務諸表に反映されないことを修正するための会計手法です。

 

 IFRS第9号では、ヘッジ会計についての適用に触れておりますが、手続きについてはIAS第39号の規定を参照しています。IFRSにおけるヘッジ会計基準は、IAS第39号の抜本改訂プロジェクトのフェーズ3で取り扱われており、2010年12月に公開草案「ヘッジ会計」が公表されています。

 ヘッジ会計は、ヘッジ行為を日常的かつ大量に行っている金融機関を中心にその影響が非常に大きいものと考えられます。特に、IFRSで認めている金利ポートフォリオ・ヘッジの取扱いや日本基準で認められている業種別委員会報告24号に基づく取扱いについては留意が必要です。

 また、金融機関以外の事業会社であっても、デリバティブの発展に伴って、例えば、金利スワップや為替予約といったヘッジ行為が通常に行われる現在の経済環境を考えると、どのような会計基準が整備されているのか考慮する必要があります。特に、日本基準で認められている金利スワップの特例処理や為替関連の振当処理は認められていませんので、決算業務において現状では不必要とされていた対応(例えば、金利スワップの時価を算定する、ないし、取引金融機関から時価情報を入手し評価する)が発生する可能性があります。

 

 以下では、IFRSにおけるヘッジ会計の内容について解説していきます。

 

4−2.ヘッジ関連規定における用語の定義

 ヘッジ関連の用語は、IAS第39号第9項にて、以下のように定義されています。

 

用 語 内  容

確定約定

firm commitment

所定の数量の資源を将来の所定の日(単一又は複数)に所定の価格で交換する拘束力のある契約。

予定取引

forecast transaction

確定ではない、予期されている将来の取引。

ヘッジ手段

hedging instrument

指定されたデリバティブ又は(外国為替レート変動のリスクのヘッジについてのみ)指定された非デリバティブ金融資産又は非デリバティブ金融負債で、その公正価値又はキャッシュ・フローが、指定されたヘッジ対象の公正価値又はキャッシュ・フローの変動を相殺すると見込まれるもの。

ヘッジ対象

hedged item

資産、負債、確定約定、非常に可能性の高い予定取引、又は在外営業活動体に対する純投資で、(a)企業を公正価値の変動又は将来のキャッシュ・フローの変更のリスクに晒し、かつ、(b)ヘッジされるものとして指定。

ヘッジの有効性

hedge effectiveness

ヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象の公正価値又はキャッシュ・フローの変動が、ヘッジ手段の公正価値又はキャッシュ・フローの変動により相殺される程度。

 

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