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IFRS第3号「企業結合」(7/12)

(平成23年1月31日現在)

11.のれん又は割安購入益の認識および測定

取得企業は、次の@がAを超過する額として測定した、取得日時点ののれんを認識しなければなりません。(IFRS3.32)

 

 @ 下記の合計金額

・移転された対価(=取得原価)。これは通常、取得日公正価値が要求されます。

・被取得企業のすべての非支配持分の金額

・段階的に達成される企業結合の場合には、取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の取得日の公正価値

 

 A 取得した識別可能な資産及び引き受けた負債の取得日における正味の金額

 

なお、取得企業と被取得企業(又はその旧所有者)が資本持分のみを交換する企業結合の場合で、被取得企業の資本持分の取得日公正価値が、取得企業の資本持分の取得日公正価値よりも信頼性をもって測定できる場合は、取得企業は、移転した資本持分の取得日公正価値の代わりに被取得企業の資本持分の取得日公正価値を用いて、のれんの金額を算定しなければなりません。

また、対価の移転がない企業結合におけるのれんの金額を算定するには、移転された対価の取得日公正価値の代わりに、当該状況において適切であり、十分なデータが入手可能となる1つまたは複数の評価技法を用いて算定された被取得企業に対する取得企業の持分の取得日公正価値を使用しなければなりません。複数の評価技法が使用される場合には、取得企業は、使用される入力数値の目的適合性と信頼性、およびデータの入手可能となる範囲を考慮して、それぞれの技法の結果について評価しなければなりません。(IFRS3.33、B46)

 

<割安購入>

売り手が強制売却の条件下で、企業結合が発生した場合に、取得企業は、割安購入を行うことがあります。割安購入とは、上記Aの金額が上記@の金額の総計を上回る企業結合です。このような場合、結果として生じた利得を、取得日において純損益に認識するとともに、当該利得は、取得企業に帰属させなければなりません。(IFRS3.34、35)

 

ただし、割安購入益が生じる場合、下記レビューを行い本当に割安購入益が生じているか慎重な判断が求められています。

 

割安購入益を認識する前には、取得企業は、取得したすべての資産及び引き受けたすべての負債を正しく識別しているかどうか再評価し、当該レビューで識別したすべての追加的資産又は負債を認識しなければなりません。次に取得企業は、下記項目すべてについて、取得日時点で認識を求めている金額を測定するのに用いた手続をレビューしなければなりません。(IFRS3.36)

・取得した識別可能な資産及び引き受けた負債

・被取得企業の非支配持分

・段階的に達成された企業結合の場合、取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分

・移転された対価

このレビューの目的は、これらの測定が、取得日時点のすべての入手可能な情報の考慮を適切に反映していることを確かめることにあります。

 

<移転された対価とは>

企業結合で移転された対価は、公正価値で測定しなければならず、当該公正価値は、取得企業が移転した資産、取得企業に発生した被取得企業の旧所有者に対する負債及び取得企業が発行した資本持分の取得日公正価値の合計額として計算しなければなりません(ただし、企業結合において移転された対価に含まれる、被取得企業の従業員が保有する報酬と交換される取得企業の株式報酬の部分は、公正価値ではなく上記例外測定に従って測定します)。(IFRS3.37)

 

<移転された対価に公正価値測定でないものが含まれる場合>

移転された対価には、取得日時点の公正価値とは異なる帳簿価額を持つ取得企業の資産又は負債が含まれる場合があります。(例えば、取得企業の非貨幣性資産又は事業など)。そのような場合には、取得企業は移転された資産又は負債を取得日時点の公正価値で再測定し、その結果、発生した利得又は損失があれば、純損益に認識しなければなりません。(IFRS3.38)

 

しかし、移転された資産又は負債が企業結合後の結合後企業に引き続き残存し、取得企業がその支配を引き続き保有する場合があります。そうした状況においては、取得企業は当該資産及び負債を取得日直前の帳簿価額で測定しなければならず、取得企業が企業結合の前後のいずれにおいても支配している資産又は負債に関する利得又は損失を純損益に認識してはなりません。(IFRS3.38)

 

<条件付対価>

取得企業が被取得企業との交換に際し移転する対価には、条件付対価契約から発生するすべての資産又は負債が含まれます。そのため、条件付対価の取得日公正価値を、被取得企業との交換で移転された対価の一部として認識しなければなりません。(IFRS3.39)

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