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IFRS第3号「企業結合」(12/12)

(平成23年1月31日現在)

18.開示

<企業結合取引に関する開示>

取得企業は、財務諸表の利用者が、次の期間に生じる企業結合の性質及び財務上の影響を評価できるようにする情報を開示しなければなりません。(IFRS3.59)

・当報告期間中

・報告期間の末日後であるが、財務諸表の発行が承認される前まで

 

【具体的な開示内容】

上記の目的を達成するため、取得企業は報告期間中に発生した各企業結合について次の情報を開示しなければなりません。(IFRS3.60、B64)

 @ 被取得企業の名称及び説明

 A 取得日

 B 取得された議決権付資本持分の割合

 C 企業結合の主な理由及び取得企業がどのように被取得企業の支配を獲得したかの説明

 D 認識されたのれんを構成する要因(被取得企業と取得企業の営業活動を統合することにより期待される相乗効果、個別認識の要件を満ださない無形資産又はその他の要因等)の定性的説明

 E 移転された対価の合計金額の取得日公正価値、及び次のような対価の主要な種類ごとの取得日公正価値

(i)現金

(ii)その他の有形資産又は無形資産(取得企業の事業又は子会社を含む)

(iii)引き受けた負債(例えば、条件付対価に係る負債等)

(iv)取得企業の資本持分(発行済み又は発行可能な金融商品又は持分の数及び金融商品又は持分の公正価値の算定方法などを含む)

 F 条件付対価契約及び補償資産に関して

 (i)取得日時点て認識された金額

 (ii)契約の説明及び支払金額の算定基準

 (iii)結果の範囲の見積り(割引前)、又は範囲を見積ることができない場合には、その旨及び範囲を見積ることができない理由。支払の上限額が定められていない場合、取得企業はその旨を開示しなければならない。

 G 取得した債権に関して

 (i)当該債権の公正価値

 (ii)契約上の未収金額の総額

 (iii)回収が見込まれない契約上のキャッシュ・フローの最善の見積り開示は、債権の主要な種類ごと(貸付金、直接金融リース、及びその他の種類の債権等)に行わなければなりません。

 H 取得した資産及び引き受けた負債の主要な種類ごとに取得日時点で認識された金額

 I IFRS3.23に従って認識された偶発負債のそれぞれに関して、IAS第37号「引当金、偶発負債及び偶発資産」の第85項で要求される情報。公正価値が信頼腫をもって測定できないため偶発負債が認識されない場合には、取得企業は以下を開示しなければならない。

 (i)IAS第37号の第86項で要求される情報

 (ii)負債が信頼性をもって測定できない理由

 J 税務上損金参入されることが見込まれるのれんの総額

 K 企業結合取引の一部であるかの判定の結果、企業結合で取得した資産及び引き受けた負債とは別個に認識される取引に関して

 (i)各取引の説明

 (ii)取得企業がどのように各取引を会計処理したか

 (iii)各取引で認識された金額及び各金額が計上される財務諸表の表示科目

 (iv)取引が以前からの関係の実質的な清算である場合には、決済金額を決定するために用いられた方法

 L Kで要求される個別に認識された取引の開示には、取得関連費用の金額並びにそれとは別に費用として認識された当該費用の金額及び当該費用が認識されている包括利益計算書の表示科目を含めなければなりません。費用としては認識されていない発行費用の金額と当該金額がどのように認識されているかも開示しなければなりません。

 M 割安購入に関して

 (i)IFRS3.34に従って認識された利得の金額及びその利得が認識されている包括利益計算書の表示科目

 (ii)その取引で利得が生じた理由の説明

 N 取得日において被取得企業に対して取得企業が保有する資本持分が100%未満の企業結合のそれぞれに関して

 (i)取得日時点で認識された被取得企業の非支配持分の金額、及びその金額の測定基礎

 (ii)公正価値で測定された被取得企業の非支配持分のそれぞれについて、当該価値を算定するために用いられた評価技法及び主要モデル入力数値

  O 段階的に達成された企業結合に関して

 (i)取得企業が取得日直前に保有していた被取得企業の資本持分の取得日公正価値

 (ii)取得企業が企業結合前に保有していた被取得企業の資本持分を公正価値に再測定した結果生じる利得又は損失の金額、及びそれらの利得又は損失が認識されている包括利益計算書の表示科目

  P 次の情報

 (i)報告期間に関する連結包括利益計算書に認識されている取得目以降の被取得企業の収益及び純損益の金額

 (ii)当期に発生したすべての企業結合について、取得日が事業年度の期首であったとした場合の結合後企業の当報告期間における収益及び純損益

 

なお、上記で要求されている情報のうち、開示が実務上不可能なものかおる場合には、取得企業はその旨を開示し、開示がなぜ実務上不可能なのかを説明しなければなりません。「実務上不可能」とは、IAS第8号「会計方針、会計上の見積りの変更及び誤謬」と同じく、企業がある定めを適用するためにあらゆる合理的な努力を払った後にも、適用することができない場合を意味しています。

 

また、報告期間中に生じた、個別には軽微であるが全体としては重要となる企業結合に関しては、取得企業は、上記DからPで要求されている情報を合算して開示しなければなりません。(IFRS3.B65)

 

さらに、企業結合の取得日が、報告期間の期末日後で、財務諸表の発行が承認されるよりも前の場合には、財務諸表の発行が承認される時点で企業結合の当初の会計処理が完了していない場合を除き、取得企業は、上記@〜Pの情報を開示しなければなりません。開示ができない場合、取得企業は、どの開示ができなかったのか、なぜできないのかの理由を説明しなければなりません。(IFRS3.B66)

 

<暫定金額の修正に関する開示内容>

取得企業は、財務諸表利用者が、期間中または以前の報告期間に発生した企業結合に関連する、当報告期間に認識された修正の財務上の影響を評価できるようにする情報を開示しなければなりません。(IFRS3.61)

 

【具体的な開示内容】

上記目的を満たすために、取得企業は各重要な企業結合に関して、又は個別には軽微であるが合算した場合には重要となる企業結合に関して、次の情報を開示しなければなりません。

 @ 特定の資産、負債、非支配持分又は対価の項目に関して企業結合の当初の会計処理が完了しておらず、したがって企業結合に関する財務諸表に計上されている金額が暫定的にしか算定されていない場合には

 (i)企業結合の当初の会計処理が完了していない理由

 (ii)当初の会計処理が完了していない資産、負債、資本持分又は対価の項目

 (iii)IFRS3.49に従って当該報告期間の間に認識された測定期間中の修正の性質及び金額

 A 取得日から、企業が条件付対価資産を回収、売却若しくはそれ以外で権利を喪失するまで、又は企業が条件付対価負債を決済するか若しくは負債が取消しあるいは失効となるまでの各報告期間に関して

 (i)認識された金額の変動(決済時の差異を含む)

 (ii)結果の範囲の変更(割引前)及びその変更の理由

 (iii)条件付対価を測定するために用いた評価技法及び主要なモデルの人力数値

 B 企業結合で認識される偶発負債に関して、取得企業は、それぞれの種類の引当金についてIAS第37号「引当金、偶発負債及び偶発資産」の第84項及び第85項で求められている情報を開示しなければなりません。

 C 報告期間の期首と期末ののれんの帳簿価額の調整表(以下を区分して示す)

 (i)報告期間の期首現在の総額及び減損損失累計額

 (ii)報告期間中に認識した追加的なのれん。ただし、取得時にIFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って売却目的保有への分類の要件を満たす処分グループに含められたのれんを除く。

 (iii)IFRS第3.67に従った報告期間中の繰延税金資産の事後的な認識により生じた修正

 (iv)IFRS第5号に従って売却目的保有に分類される処分グループに含められたのれん、及び売却目的保有に分類される処分グループにこれまで含められることなしに報告期間中に認識の中止が行われたのれん

 (v)IAS第36号に従って報告期間中に認識された減損損失(IAS第36号は、この要求に加えて、のれんの回収可能価額及び減損に関する情報を開示することを求めている)

 (vi)IAS 第21号「タト国為替レート変動の影響」に従って報告期間中に生じた正味の為替換算レート差額

 (vii)報告期間中の帳簿価額のその他すべての変更

 (viii)報告期間の末日現在の総額及び減損損失累計額

 D 当報告期間に認識した利得又は損失で、次に該当するものの金額及び説明

 (i)当報告期間又は以前の報告期間に実行された企業結合で取得した識別可能な資産又は引き受けた負債に関連しており、かつ

 (ii)開示することが結合後企業の財務諸表の理解に関連性かおるような規模、性質又は頻度である。

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